岡田夫妻の山だより

トップページ >登山2005>0902

09/02 一ノ倉沢南稜(群馬)
憲司・和代

谷川岳南稜

ふた昔以上前に1、2度登ったことのある南稜に出かけました。小山を9月1日(木)の例会のあと21時、和代と共に出発し、自動車道経由24時に水上着、ロープウェー駅前駐車場1階にとめテントを張る。軽くビールで喉を潤し、眠りにつく。朝、目を覚ましとりあえず荷物をたたみ4時20分に一ノ倉沢出合いに向かった。
そこで朝食を済ませ5時21分に出会駐車場を出発する。夏道を行く。テールリッジ末端を望む高台に6時3分着。ここから先行する3人パーティーが雪渓を渡り、テールリッジに取り付いているのが見える。ここから一部フィックスロープが所々あり、伝って降りた。ここから雪渓に乗り移るところと、リッジに渡るところの場所の選択が難しい。昨年の南稜テラスまでの山行ではリッジの末端から登った記憶があり、ここからテールリッジ上の通常ルートまでがいやらしかった。7時7分、リッジの確保点到着、そこでシュ―ズを履き替えた。南稜テラスに8時17分着、軽い食事と支度を整え、不必要と思うものをデポした。先行したパーティーが奥壁に取り付いている。8時50分登攀開始、持参したザイルは8.5ミリ50m2本、ツインロープで行くことにした。1ピッチ、2ピッチはMが行く。チムニ―も何とか越した。3pをwがトップで行く。4pの草付をコンテで行く。5pをwがトップで行く、支点が少ない感じ。いったん切ったピッチの上に安定したテラスがあった。6pをmが先行する。馬ノ背リッジの上部でザイルが重くトップを交代する。wがクラックを越して最終ピッチのテラスに着いた。ここが核心部で上部は傾斜が強く、mがヌンチャクを支点にA0で超えていき、wが後続し、12時30分に登りルートを終了した。
13時に6ルンゼ右俣から懸垂下降を開始した。いったん切った支点の下部が安定していたので、そこで切る。2ピッチ目は下に見える大岩を目標に下降を開始したが、少し下降し過ぎたようだ。そこへ、3人パーティーが下降してきた。変形チムニールートを登ってきたとのこと、後続3人がそろったので、先行してもらうことにした。途中で2人の後にいれてもらい下降する。下降点テラスの下のルンゼで声がする。絡まったザイルを直しながら下降し、行き過ぎたようだ。後続の2人に手伝ってもらい引き上げる。ICI石井に勤める人と関係者とのこと、大変助かった。ここからは50メートルの懸垂で草つき下の安定テラスまで下降した。3人に先行してもらうが、ここから50メートルザイルでは南稜テラスまで少し足りないので途中で区切るようアドバイスを受ける。チムニー上部でいったん切り、南稜テラスまで5回の懸垂下降で3時50分到着した。軽く食事を取り、用具を整えて下降準備にかかる。途中一箇所不安なのでザイルを出し、確保をした。テールリッジ末端で懸垂下降し雪渓上へ渡る。対岸への安全地点を検討し、渡り終えてほっとする。ここから上部の見晴らし台までザイルを伸ばし、18時近くにwを迎える。ここでヘッドランプの用意をしてさらに下山を再開、沢を渡る地点ではランプをつけて懸垂下降した。沢沿いに進み、行き詰まってしまった。夏道を探して藪をこいだ。前方に車のランプが見えた時はほっとした。出合でキャンプをする人が声をかけてきた。19時15分に駐車場到着した。休憩も程々に荷をトランクに押し込み帰路に着く。途中、休憩を何度か取りながら23時に無事に小山到着した。
 以下に今後の事もあり、気づいたこと、感じたことをまとめてみます。
登山は自然条件により、困難さは大分変わってくる。今回は台風シーズンつかのまの晴れのねらいが的中し、曇ってはいたが岩が乾いておりフリクションが効いて快適だった。これが雨の場合や、濡れた状態だとテールリッジの通過にも相当時間がかかることになる。アプローチの雪渓の状態によって登攀の適期が変わってくるのを実感した。
装備、食料については、持参したアブミは車に置いてきて携行しなかったが、懸垂下降中のトラブルに備え、今後登高器は持参するつもりである。タイブロックを持参したが、使いこなせず。ズボンはクライミングパンツをはいたが、汗がしみこみ、重くなり山用の速乾性のものがよい。今回登攀ルート以外はアプローチ用マッドロックの靴は使用したがフリクションが効きよかった。ギアラックを家に置いてきてしまい、忘れ物注意だ。デジカメは撮影日時が記録されて、繰り返し再生し確認できることからもっと積極的に使ってもよい。水は500cc2本ではたりなかった。プラムはやっぱり暑い時期は最高だ。
今回、最も痛切に感じたのは、スムーズなザイル操作の重要性だ、いざ使う段や、懸垂下降という時にザイルがからんで、直すのに手間取ってしまう。取り出すたびにさばく事と、反復練習が必要だ。登攀ルートばかりでなく、アプローチルートも頭にいれておく必要がある。今回ヘッドランプを付けて、沢を下降したが視界が狭まりルートがわからなかった。また体力不足から、疲れてくると思考力が低下し、感覚が散漫になりルートにより危険な状態に陥りかねず、出来るだけ頑丈な身体が必要だ。小山に向かっている道すがら2度ほど足がつってしまいアクセルにも力が入らない感じだった。
ロッククラフトの向井さんは登攀山行の中で安全・無事に帰ってくる種々要素の中でクライミング技術の割合は20〜30パーセントとのこと。後の70〜80パーセントは総合力、上記の課題プラスアルファーと思われる。今回のルートは過去1年半のジム通いの成果がある程度あったようで、どのピッチも難しくて登れないということはなかった。トップを交互に代わるも、リードで登るのはセカンドで登るのと違い、怖くて緊張の連続であり、経験の積み重ねが必要か?
 今回の南稜は上記のように沢山の課題が見つかった。一つずつ解決していき、もう少しステップアップした、ルートに行きたい。平日の一ノ倉奥壁の登攀者は2パーティーだけの静かな山でした。二人とも20年振りの一ノ倉、初心者パーティーで、時間がかかり、運も味方したが、無事に帰れたのがなによりで、充実した山行でした。


このページのトップ
(c)2005 K2 Life All Rights Reserved.